1966年の創業以来、ビル・商業施設の建築工事や一般住宅の内外装工事、住宅リノベーション事業など「左官業」を柱として、多岐に渡る事業を展開。2022年よりベガルタ仙台とスポンサーシップを締結し、広報担当が発信するSNSでは、“縦読み”応援ツイートがサポーター界隈で「熱すぎる」と話題に。
(佐藤社長)「多くの方に“クレア工業”を知ってもらいたい」というのがきっかけですね。我々専門工事業者というのは、PRが苦手な業界でもあり、採用活動に力を入れているのですが、ここ数年特に厳しい状況があります。この仕事に誇りを持っていますし、もっと知ってもらいたいと思い、新しく広報担当を迎えて、PRをどんどんやっていこうと決めました。
そこで地下鉄の車内広告や駅のポスター広告を始めたのですが、地下鉄の南北線は弊社のドアステッカー以外、全部ベガルタ仙台だったんですよね(笑)ほかにも私は泉青年会議所に所属していたのですが、「泉区民ふるさとまつり」の協賛でベガルタ仙台と挨拶させてもらったり、花火の募金をスタジアム前でやらせていただいたりした時に、ホームゲームのにぎわいを目にしましてね。ベガルタ仙台の印象が強くなって、「そうか、スポンサーというやり方もあるんだな」と気づき、スポンサーにならせていただきました。
(佐藤社長)ありがとうございます。広報担当がサッカーに限らずいろんな発信をしていますが、ベガルタ関連の投稿は反応が桁違いなんです。わざわざ弊社の地下鉄の広告を探して投稿してくださるサポーターの方もいて、本当にありがたいことだと驚いています。
(広報担当)私自身もスポーツをずっとやっていて、プレイヤーにとって「応援がパワーになる」というのは実体験としてあるんです。ベガルタの担当者からも「うちのサポーターは熱いですよ!」と聞き、SNSで応援するようになりましたが、正直ここまですごいと思っていなかったです。サポーターの熱量に私が引っ張られたというのもありますし、その熱量に応えないわけにはいかないという思いでやっていますね。
(広報担当)そうですね。実際ユアスタに行くと、雰囲気や目に入るもの、聞こえてくるもの…いろんな要素が噛み合ってとにかく魅了されました。以前、何度か試合を観に行ったことはあったんです。でもその時よりも今はファミリー層も増えましたし、全体が一つになって試合を盛り上げようとしているのが印象的です。クラブもファン拡大のために頑張ってこられたんだと感じましたね。
(佐藤社長)当時は「復興支援」という言葉がプロジェクト名に付いていて、被災地の子どもたちを試合観戦に招待していました。我々の業界は、東日本大震災の時に復興工事にたくさん携わりました。実際弊社にも津波で家が流されたり、避難所暮らしになった社員たちがいました。使命感に駆られて当時は必死に作業を行っていて、“復興”という言葉には強い思い入れがあります。私たちにできることがあるならぜひ協力したい、その想いから協賛させていただきました。
(佐藤社長)最初の期待通り、社名をたくさんの方に知っていただけるようになりました。以前、取引先の若い社員さんが「御礼がしたいんです」と私の元にわざわざ来てくださって…、最初「え、何かしたかな」と思ったんですけど(笑)そしたら、「ベガルタのファンです!いつも応援いただいてありがとうございます。いつかお会いできたらスポンサーになっていただいてありがとうと御礼を伝えたかったんです」と言ってもらって…。しかもそのまた別の機会でもこのようなことを言っていただくことが重なって本当に驚きました。逆に弊社を応援していただいていて、本当にありがたいことだと思いましたね。
(広報担当)今年はやはり森山監督や片渕コーチの存在が大きいですね。片渕コーチとは「いいね」をいただいたり、SNS上のやりとりはずっと続いていて、この前初めてスポンサー謝恩会で直接お話できたんです。私もクレア工業の“中の人”としてSNSをやっていますが、片渕コーチもチームの中から発信いただいて、ファンにとってリアリティもありますし、圧倒的にチームの雰囲気が良くなったなと思いますね。
(広報担当)ブランメル仙台でDFをしていたドゥバイッチ選手が友人の家の近くに住んでいて何度かすれ違って挨拶したことがありました。すごく穏やかに「こんにちは」って言ってくれて、「わ、挨拶してくれた!」って嬉しくなったんですよね。試合を観ていても、DFなのに点数をたくさん取るし、コーナーキックになると“お約束”でペナルティエリアまで上がってきて、スタジアムがドゥバイッチコールになったり。20年以上前の話ですけど、とても印象に残っていますね。
(広報担当)グッズはどうしても男性目線が多いので、女性目線の商品があるといいなと思っていて、“選手プロデュースの香水”があったら面白いんじゃないかと。ファンサに行くと、すごくいい匂いのする選手がいるじゃないですか(笑)その選手がふだんつけている香水に近い香りでもいいですし、サポーターの人たちにつけてほしい香りでもいいですし、推しの選手がプロデュースした香りを漂わせながら試合で応援するって、話題性もあって、ブームになりそうですよね。コアなファンにとってはとても響くのではないでしょうか。
(広報担当)以前、梁さんが陶芸をしているのを何かの記事で見かけて、とても職人気質を感じました。あと富田さんはチアと即興ダンスをしてすぐ踊れちゃう、みたいなところがあって見て盗む力がすごいと思ったんですよね。どちらも左官職人に求められる力で、お二人に塗り壁体験などしてもらったらすぐに技術を修得しそうだなと妄想していました。そういうのを動画などで発信していけば、サッカーに興味がある人、左官に興味がある人、お二人に興味がある人、いろんな入口から別の世界を知ってもらうことができて相乗効果が生まれるんじゃないかなと思います。
(広報担当)まずは30周年の記念の年にプレーオフ進出が決まり、チームが好転していい成績を迎えられたのは本当によかったと思います。スポンサーをさせていただいて、SNSなども通して、ベガルタ仙台が多くの人に愛されているチームだということが分かりました。例えば県外の人に「仙台で思い浮かぶことは?」と聞いた時に、牛タンや笹かま以外にも、「ベガルタ仙台っていう良いチームがあるよね」となってくれたら嬉しいですね。そうなるためにもJ1というカテゴリーに上がって、露出を増やして知ってもらうというのが大切なのかなと思います。そしてJ1に定着できるようにこれからもみんなで盛り上げていきたいです。
クレア工業株式会社
創業:1966年
本社:宮城県仙台市若林区かすみ町24-15
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