創業100年以上の歴史を持つ、寝具リースのリーディングカンパニー。フードサービス事業も展開し、ユアテックスタジアムでは「コヤマフーズ」として、カレーやお肉を中心としたボリューム満点のスタジアムグルメを販売中。選手やベガッ太コラボのメニューが人気を博している。
「小山商会」自体はリネンサプライと言って、タオルやシーツの業務用の洗濯やリースを主に行っています。ホテルや病院、介護施設などに向けたサービスに加え、今では保育園の紙おむつのサブスクなども提供させていただいていますね。フードサービス事業については、現会長である父がもう一つ新たな業種にチャレンジしようと力を入れはじめたのがきっかけで、最初はドーナツ店のフランチャイズ経営からスタートしました。そののちにユアスタに出店することになり、ベガルタ仙台のスポンサーになったのもちょうどその頃ですね。現在は、分社化したときの「コヤマフーズ」という名前を残して運営しています。
選手コラボは、選手情報をリサーチしていますね。出身地や趣味、好きな食べ物、プレーに関するエピソード…。大体みなさん「お肉」リクエストなのでメニューに困っちゃうんですけど(笑)郷家選手は具体的に「すき焼きで!」と言ってくれたので、うどんを加えてメニューを開発しました。ベガッ太くんには、ご来社いただいて細部にわたって厳しくご指導いただいています(笑)そのこだわりには開発担当者の汗と涙が止まらないことも…。でも本当にベガッ太くんが一からプロデュースするので、一線を画すメニューに仕上がっていると思います!
観戦だけではないスタジアムならではの楽しみを提供したいと思っています。私も本当にサッカーが大好きで、Jリーグの試合日にあわせて出張を組むほどです。神戸とか広島とか、今年だけでもう10カ所くらいですかね。でもやっぱりスタジアムの売店が気になって、スタグルや店舗運営のリサーチに余念がありません(笑)それぞれのスタジアムに特徴があっておもしろいですが、ユアスタは全然負けていませんね。店舗みんなが元気ですし、サポーターも温かい方たちばかりです。
実はそうなんです…常連さんとはもう顔なじみになって、「いつもの!」で通じたりね(笑)メニュー数はすごく多いんですが、「得点の瞬間を見逃さないように!」という想いで、スピーディーな提供を心がけています。スタグルを通してサポーターの方たちを笑顔にすることが私たちにとって一番の喜びですね。こちらはもう忙しくて忙しくて試合を見るどころではないんですが、歓声が聞こえてきたり、お客さんから試合の経過を教えてもらったりして、雰囲気を味わっています。やっぱり、「売店」って商売の原点なんですよね。目の前にお客さんがいて、自分たちで商品を作って、提供して、反応も見える。だからとても楽しいですよ。
サッカーと会社経営は通ずるものがあるんですよ。私は小学校から中学校までサッカーをやっていて、父(現会長)がコーチをしていたのですが、今でも選手とコーチのような関係は続いています。私が東京や名古屋で現場にいたときは、ピッチに出ているプレイヤーとして自分で考えて動く、ということを強く教えられましたね。一球一球に戦略のある野球とはまた違って、サッカーは流れる動きの中でチームとしてどんな形を作れるかが大事。ピッチ(現場)にいるプレイヤーが判断しながら動き、コーチ(経営者)はそのための「考え方」を説くのだと学びました。
サッカーは球際だけでみると一対一の局面ですし、点を取り名前や記録が残るのはフォワードですが、実際は周りが走り込んでスペースを空けたり、見えないところでの動きがあり、それぞれのポジションが連動して、チームが成立しています。だから私は社員に首尾一貫して、「“強い”チームを作ろう」と伝えています。“強い”というのは単に勝てるチームということではありません。たとえ1回戦で負けてしまうチームがあったとしても、全力で向かう姿勢や努力においては“強い”と言えるかもしれない。ゴールに向かって、自分自身やチームがどれだけのものを積み上げられるのか。結果がすべてではなく、私は「プロセス」を評価したいと思っています。
やはり「ベガルタ・クリーンコヤマカップ」の開催ですね。私が昔、少年サッカーをやっていた頃、地元で大会があって得点王、優秀選手賞、入賞のメダルをもらったことがあったんです。すごく嬉しくて大事に「宝もの箱」にしまっていましたね。そういう思い出があって、スポンサーとして何か支援できないかとベガルタ仙台と話したときに、U-10で区のチャンピオン同士が戦う大会がまだないと聞いて、冠をつけてやらせていただくことになりました。
3チーム×3チームのリーグ戦なんですが、子どもたちがお昼休憩しているときに、小山商会の社員チームと、出場チームのコーチ&ベガルタ関係者の即席チームで、エキシビションマッチをやるんですよ(笑)去年はペナルティエリアでPKをもらって点を決めて、ハイタッチさせてもらいました(笑)
実はGKの小畑選手が子どものときに出場していまして、この前スポンサー交流会のときに話しかけてもらったんです。この大会ではタオルマフラーを作って渡しているんですが、そのタオルをまだ持ってくれているみたいで。ユアスタで売店をやっているときも、たまにそのタオルを巻いている子を見かけたりして、もう嬉しくて大盛りにしてあげたくなりますよ(笑)
サッカーをやっている人間にとって、必ずしもプロになることがすべてではありません。スタッフやスポンサーとして選手の育成やクラブの支援をできることは、私の夢が一つ叶った部分ではありますね。活躍の裏には必ず運営に携わっている人間がいて、そういった皆さんを支えたいという気持ちが強いです。この前もエスコートキッズに協賛させていただきましたが、さまざまな形でクラブと関わらせていただけるのは非常に楽しいですし、クラブと一緒に先を目指して進んでいけることに魅力を感じています。
J1昇格を望む気持ちももちろんありますが、優勝や順位が上がることがすべてではないと思っています。それよりも、この仙台という地域にサッカー文化を根付かせてほしいと願っています。サッカーやベガルタ仙台が生活の一部に溶け込んで、どこへ行っても目に触れたり、会話に出てくるといいですよね。そのためには、サッカー熱をもっとあげていきたいですし、仙台や東北という地域はそれができると可能性を感じています。私たちスポンサーもこれからも熱い応援や支援をし続けます。
株式会社小山商会
創業:1914年
本社:宮城県仙台市青葉区花京院2丁目2-75
https://www.c-koyama.co.jp/